仏事の知識
墓じまいについて①【墓じまいと改葬の違い】
「墓じまい」と「改葬」の違い
「墓じまい」はお墓を閉じることを意味していて、似た言葉に「改葬」がありますが、これはお墓の引っ越しのこと指します。
どちらも現在の墓石を撤去し、墓所を更地にして墓地の管理者へ返し、取り出したご遺骨を別のかたちで供養することとなります。
きっかけや理由
「墓じまい」や「改葬」を考えるきっかけや理由について鎌倉新書(かまくらしんしょ)という出版社が今年実施した調査によると、一番多い理由は「お墓が遠方にあること」で54.2%、次いで「継承者がいないこと」で44.8%です。
歳をとるにつれて、遠方へのお墓参りを負担に感じるケースは少なくありません。また山間部など、足を運びにくい地域のお墓は維持管理が難しく、ご相談頂く機会が増えています。
実は近年、生涯未婚率の上昇や少子高齢化の影響などで、お墓の後継者問題は全国的に深刻になっています。後継者が見つからずに自分の代で墓じまいを選択する人が増えていますし、お墓に対する「先祖代々管理していくもの」というこれまでの考え方から「供養に対する考えは十人十色」という新たな考え方への変化から墓じまい、改葬を選択するケースも増えてきています。
厚生労働省のデータでは2012年度のお墓の改葬件数は8万件でしたが、2022年度は15万件と、10年で約2倍にも増えています。
まとめ
実際に墓じまいや改葬を行なう際は、費用面の確認や家族間での意見調整、行政手続きや墓地管理者との交渉、工事の依頼など様々な手順や作業が必要です。
吉運堂では墓じまい、改葬のご相談も承っておりますので、お近くの吉運堂へいつでもお気軽にお問い合わせ下さい。