仏事の知識
吉運堂

お盆に飾る精霊馬とは?

お盆飾りの一つであるキュウリとナスは「精霊馬(しょうりょううま)」と呼ばれ、キュウリは馬、ナスは牛に見立てて飾られます。

ご先祖様がお浄土と現世にあるご自宅を行き来する時に使う乗り物のことで、キュウリやナスに4本の足(割りばしや爪楊枝)をさして作ります。

キュウリを「精霊馬」、ナスを「精霊牛(しょうりょううし)」と呼ぶこともありますが、2つを総称して「精霊馬」とされることが多いです。

キュウリとナスには以下のような願いが込められています。

精霊馬(キュウリ)
…ご先祖様が足の速い馬に乗って、はやく戻ってこれるように。

精霊牛(ナス)
…ご先祖様が足の遅い牛に乗って、お土産と一緒にゆっくり帰れるように。

精霊棚(盆棚)にお供え物と一緒に飾り、キュウリの馬は盆棚の方へ、ナスの牛は反対側へ向けて飾ることが多いです。

藁で精霊馬をつくる地域もありますが、現在では、ちりめん細工の精霊馬も販売されています。なお、浄土真宗では、基本的に精霊馬は飾りません。