仏事・終活の知識
しめ縄の意味を知っていますか?
「しめ縄」は「注連縄」「七五三縄」「〆縄」とも書きます。
神社やご神木をはじめ神棚にも用いられ、神様がいらっしゃる神聖な領域である「常世(とこよ)」と、私たちの住む世界である「現世(うつしよ)」を分ける印になっています。境界を作ることで、神域に不浄なものが入り込むことを防ぐ意味もあります。
しめ縄の由来・起源は諸説ありますが、一般的には古事記・日本書紀に記述のある天岩戸(あめのいわと)神話が起源とされています。天の岩戸にこもっていた天照大御神(あまてらすおおみかみ)を連れだした後、再び戻ってしまわぬように他の神様たちが岩戸にしめ縄を張ったとされています。
下に垂れているギザギザの紙は「紙垂(しで)」と言い「雷」を、下に下がる細いわらは「しめの子」や「垂(たれ)」などと言って「雨」を表しています。上の横長の部分は「雲」です。
稲が実る(旧暦の)夏から秋のはじめにかけて雨と雷がよく発生したため、雷の光が稲を育てるという信仰が生まれたとされます。雷という漢字は、「雨」と「田」から成りますし、稲妻は「稲の妻」と書きます。
しめ縄に付いている紙垂が雷の形をしているのはそういうわけなのです。
しめ縄は「左綯い(ひだりない)」が基本です。もともと日本には「左は神聖、右は俗世」とする考え方があります。その為、しめ縄は向かって右から綯いはじめ、左が綯い終わりとなります。飾る際には注意しましょう。