箔押しは手仕事

 近年のモダン仏壇もシンプルで美しいですが、昔ながらの金箔を使用した仏壇も、華やかで良いものです。金箔を貼る事を専門用語で「箔を押す」と言いますが、箔押し特有の地味な難しさについてご紹介致します。

 箔を押す部分には専用の接着剤を塗るのですが、塗るだけではなく均等にサラシで拭き上げてから箔を押します。この手加減が難しく、拭きすぎると箔が付かなくなり、拭き残しやムラがあると箔の色が変わってしまいます。拭き上げひとつで箔の光加減が決まる奥深さに、私は箔押し職人としての醍醐味を感じます。